2018年12月08日 01:43 カテゴリ:子育てカテゴリ:勉強カテゴリ:塾
自傷行為について考える
※閲覧注意
本日のブログには文章中に「血」「切る」などの単語が含まれます。表現には充分に注意しておりますが、苦手な方は閲覧をお控えください。
さて、思春期の子供と相対しておりますと、避けて通れない問題に「自傷行為」があります。
手首を切る。血が出るまで自分の顔や頭を殴り続ける。高所から飛び降りる。また薬を規定量をはるかに超えて服薬するODも、自傷行為に含まれるでしょう。
いずれも痛ましいものです。
これらをたちまちに解決する手法は、医学でもまだ確立されておらず、私にもそうした方法は分かりません。
なので「考える」事しか出来ません。
過去に教え子の手首に、いく筋もの切り傷の跡を見つけ、なんとかしてやりたくて「俺が相談にのるから」と手を差し伸べた事がありましたが、その子は黙って塾を辞めて行きました。
私の痛恨の失敗です。
手を差し伸べる事さえ出来ない。それほど対処の難しい問題です。
またもしかして今お読みの方の中にも、自傷行為をなさっている方がおみえになるかもしれません。
そうした方々には「お前が気安く語るな」と叱られるかもしれませんね。
しかしながら自傷行為が子供の、あるいは成人なさっている方においても命を脅かす問題である以上、私は断固としてその解決のために道を探ります。
私の知っている中で過去最悪の自傷行為への対応例を挙げます。
思春期の女の子が手首を切り、病院へ搬送されました。その時に母親が言った言葉が
「こんな事ご近所に知れたらどうするの。恥ずかしいからやめなさい」という叱責でした。
女の子はその後、長い間自傷行為にはしり続けました。
自傷行為を叱るのは下策の中の下策です。
複雑に絡み合った堪え難い苦しみの中で自傷行為に及んでいるのに、その本人を叱りつけてなおも苦しめるのであれば、自傷行為の止まるはずはありません。
当然エスカレートします。
また「お前が大切だ」というどころか、「ご近所」という他者の前で自分が恥をかかないためにという、極めて自分本位な態度は、子供を深く深く傷つけます。
こうした時、「とにかくお前の命が助かって良かった」と泣いて子を抱きしめる親と、叱責する親とでは、子供が自傷行為から立ち直る期間は著しく違います。
前者は愛情が伝わっていなかっただけ。後者は愛情が無かったという事を物語っています。
この事から考えると、自傷行為を叱る事は、むしろ自傷行為を悪化させる事に他ならず、敢えて触れずにいてやる事の方が良いように思われます。
それよりは、
「お前は俺の愛する存在なんだ」というメッセージをさりげなく伝え続け、手を差し伸べるのではなく常に見守り、「助けて」の一言が出るまで辛抱強く待ち続ける。
そういうスタンスを取っていてやる方が、どれほど子供の心を救えるのか分かりません。
明確な答えの出ない複雑かつ困難極まりない問題ですが、今までも有ったという事はこれからも起こるという事であり、私は逃げずに向き合っていきます。
自傷行為に遭遇した時は、「そんな事はやめろ」と威圧するのではなく、叱りつけて苦しみの上に苦しみを重ねるのではなく、黙って寄り添ってやれる大人で居たいと思います。
そして自傷行為に駆り立てている原因を正しく見つけ、解体して行く手伝いをする大人でありたいと思います。
残念ながら解答の出せない問題であり、具体的な対策は書けないままブログを結ぶ事になりますが、少しでも何かの機会に参考になれば幸いです。
最後に私が勝手に言っている事を一言。
「人間が幸せになるのは権利じゃあない。義務だ」
自分以外のものになろうとしてはいけない。人生は人に見せるためのものではなくあなたのためにある。幸せに生きるために。
怒涛の愚痴ブログ。大学教授という名の馬○野郎
弱さと向き合おう。人間の成長はそこから始まる
楽しみだけを追い求めると必ず喜びの無い人生を送る事になる。惨めな人生をおくらない為に必要な事
捨て猫にゃーちゃん塾に来る♪
「何もしない」という事が何よりも大切な時がある。人生を棒に振らないために。
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「何もしない」という事が何よりも大切な時がある。人生を棒に振らないために。
Posted by 仲川学院
│コメント(4)
はじめましてマセギチョウ子です。
まだブーログの使い方や見方が
微妙なためコメントを頂いてたのに
返事がしてなく
すみません仲川の熱い思いが伝わります。
子供を育てていて思う事は他人の目を気にし過ぎない。まず子供に寄り添う。
子供ってワガママを言っているように聞こえる事があるのですが、ワガママなのか、助けを求めているのかを聞き分ける事が大事だなと最近よく思います。
先生のブログは、ホントに愛に満ち溢れていますね!参考になります。
気を引き締めて、楽しみながら子供に接したいなと思いました。
ありがとうございました(^^)
いえいえ、返信なんてお気になさらないでください。
私が勝手に応援しに行っただけですから。
思いを汲み取ってくださり感謝します。
お互いにこれからもブログ道に精進していきましょうね!
毎度ありがとうございます!
そうですね、子供のSOSとわがままを見分けるのは難しいですね。
ですが、それを見分けようと心掛けるだけでも、既に立派なおかあさんです。
子供のぐずりはみんなわがまま!で済ませてしまうおかあさんが、ことのほか多くて、、、
櫻園さんにコメントを頂くと、同士を得たようです。
実を言うと私も、今日のテーマのように、手探りでやっている部分がまだまだ多いもので。
これからもよろしくお願いしますね。
しかし、仲川、それは違うぞ、と言う所が有れば遠慮なく言ってくださいね。
それもまた私への何よりの激励になりますので。