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勉強しろといくら言ってもしない子について考えてみる②

2018年05月10日 08:25  カテゴリ:子育てカテゴリ:勉強カテゴリ:

勉強しろといくら言ってもしない子について考えてみる②

勉強しろといくら言ってもしない子について考えてみる②


本題のブログの二回目です。

今回は勉強しろといくら言ってもしない子のうち、「目標や目的が無いか、有っても本人の適性からはズレている」子について考えてみたいと思います。

このタイプの子は、勉強以外は真面目な子が多いのが特徴です。

一旦、大人が何故仕事を頑張れるのか考えてみましょう。

我々は様々な目的、あるいは目標を持って仕事を頑張ります。

家族を養うため。職場での地位の向上を目指す。そして仕事そのものにやりがいを見出す。

このように目標や目的があり、そしておおよそいつまで頑張れば良いのか目安がついていれば人は頑張れます。

ですが不幸にしてそれらを見失う事があります。

なんのために頑張るのか分からない。どっちへ向かって、どう頑張れば良いのか分からない。なんのために耐えているのか、いつまで耐えればいいのか分からない。

このような状態で頑張りを続ける時、人は大変な苦しみを覚えます。そして周囲から「頑張る事」だけを強いられる時、追い詰められ、やがてはその人自身を壊してしまいます。

これと同じ事が子供にも起きています。

将来の夢も持てないのに「将来の為だから」と勉強を強いられる。なんのために苦しい勉強をするのか分からないのに「とにかく勉強しろ」と毎日毎日、どこに行っても怒鳴られる。

これでは子供は、早晩力尽きます。

こうした時、理想的な将来や、勉強する事の意義を理念的に言い聞かせても無意味です。

子供が何故将来への希望を見失ったのかを明らかにする方が先です。

また、それ無しに事態が改善する事はありません。

では何故、子供が将来への希望を持てなくなったのか。

それにはいくつかの原因が考えられます。

子供は幼い時にはいろんな夢を語ります。本能的に将来を明るくしようと考えます。

そうした夢を子供が語った時、「お前には無理だ、出来ない」「もっと現実的な夢を持ちなさい」と否定ばかりしていなかったか。

子供の適性よりも社会情勢を優先させ「こういう職業に就くべきだ」「人間はこう生きなければならない」と、本来子供が自分で見出すべき将来への目標を、大人の側が押し付けていなかったか。

また本人の気持ちよりも、社会規範の方を重んじてはいなかったか。

例えば、子供が本当に疲れているのに「こんな事で疲れるべきではない」、あるいは子供が心底悲しがっているのに「このような事で悲しむべきではない」と、子供の気持ちを無視してはいなかったでしょうか。

このように育つうち子供は本心の言えない子に育ちます。

本心を否定され続けて来た結果、子供は自分の本心を言う事に罪悪感を覚えるようになります。

挙句、将来への夢や、自分の本当にやりたい事を見失います。果ては自分が存在する事さえ、何かしら悪い事のように感じるようになります。

これでは勉強などに向かえるはずがありません。

一定のところまでは頑張れるでしょうが、ある日突然力尽きます。

しかしそれに思い当たったとしても、一から子育てをやり直す事は、当然ながらできません。

なので今からです。今からできる事をしましょう。

勉強しろと言う前に、子供の本当の気持ちをまず探ってみましょう。

この子は今何を考えていて、何がしたくて、何を望んでいて、そして何のために生まれてきたのか。

その事を真剣に考えましょう。

そして子供が自分の気持ちを語った時、それを肯定してやりましょう。

仮に社会的に受け入れられない気持ちを述べた時も、一旦は受け入れてやりましょう。「その気持ちは分かる」と。正論を言うのはその後です。

自分の存在と本心を肯定的に考えられるようになれば、子は本能的に自分の将来を明るくしようと動き出します。

そのために勉強が必要だと分かれば、自ずと、少しづつでも勉強をするようになります。

そうなった時は、実際の成績がどうであれ、努力を始めた事そのものを褒めてやりましょう。

努力を継続する大きな原動力になります。

また成績が下がった時には、ショックを受けているのは何よりも本人です。

その本人に追い打ちをかけるように責め立てるるのはやめましょう。

我々がしなければならない事は、子供に合わない将来を押し付ける事では無く、闇雲な頑張りを強いる事でもなく、子を信じ、その本当の気持ちを知ってやる事です。

それが事態を良い方向に導いてきました。

次回は
「勉強する気にもなれないほどの重荷をすでに背負ってしまっている」子供についてお話しさせていただきます。

引き続きご拝読を賜れれは幸いです。


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