勉強しろといくら言ってもしない子について考えてみる①

仲川学院

2018年05月07日 08:03


「勉強しろといくら言ってもしない子について考えてみる①」

個別指導塾の塾長として、最も相談を受けるのがこの首題です。

その多くを解決に導いて来た経験から、皆さんのお悩み解消のヒントを差し上げられればと思い、今日から毎週月曜日と木曜日にブログをアップさせていただきます。

本日は第一回目として、勉強しない子が陥っている類型についてお話しさせていただきます。

おおよそ以下のパターンに分類する事ができ、またそれらが複雑に絡み合っています。


将来への目標、目的が持てないか、持っていても本人の適性からはズレている。

目標、目的が無ければ人は頑張る気にはなれませんし、それら無しでやみくもに頑張れば、子供は壊れてしまいます。


勉強する気にもなれないほどの重荷をすでに背負ってしまっている。

家族の問題、複雑化する人間関係などで疲れ果ててしまって、勉強する余力の無い状態に陥っている子供たちがいます。


ゲーム、その他のデジタル機器にのめり込んでしまい、勉強の時間を作れない。

この場合、デジタル機器の使用時間を減らす事だけを目標にする試みは、多くの場合失敗します。また取り上げても、事態の改善には結びつきません。


目に見えないハンディキャップがある。

単なる努力不足、学習量の不足では説明のできない成績不振の子に出会う事があります。また、むしろ人並み以上に頑張っているのに一向に成績が向上しない子がいます。

専門医に診てもらうと、発達障害などを抱えている事が明らかになる場合があります。

こうした子には「勉強しろ」「ちゃんとやれ」「しっかりしろ」などといくら言っても効果が無いどころか、逆に本人への呪いの言葉となって、ますます本人からやる気を失わせていきます。

専門医の指導と、知識のある教育者の支援が必要になります。


五つ目の類型として不登校がありますが、不登校でも頑張って学習を続けている子はおり、これは別にお話しする事とします。

以上のように、勉強しない事にはれっきとした理由と原因があります。

そこを解決しないまま子供に「勉強しろ」と言っても、事態が改善される事はありません。

むしろ言えば言うほど、親子仲がおかしくなるだけです。そして一層深刻な状態になっていきます。

また勉強とは本人が自分のためにするものなのですが、あまりに勉強しろと言い続けると、親のためのものになってしまいます。

これでは頑張れるはずがありません。

次回から、上記のパターン別に原因と対策を何度かに分けて連載させていただきます。

今後のご拝読を賜れれば幸いです。




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