不登校の生徒に時折見られる心理状態として

「人からどう思われているか気になって仕方がない」

というのがあります。

人が褒めてくれたり明確な感謝を示してくれた時は良いのですが、

そうでも無い場合はいつも自分の一挙手一投足や発言が人からどう思われているのか不安になり、

なんとか相手から良い評価や感謝を引き出す為に必死になって頑張りすぎて、

その結果心身ともに疲れ果てて学校、あるいは職場をリタイヤ。



これは自分の存在価値を相手の評価、すなわち人間関係の中に過剰に求めすぎている結果として起こります。

こうした子や人に「人がどう思うかなんて気にするな」と言っても無理です。

何かにつけて執拗にして過剰なまでの評価に晒されてきて、

「人から良い評価を受けない限り、私はその人から嫌われているのだ」という思考回路が出来上がってしまっているからです。

特に自我が未成熟な子供にとっては、友達に嫌われる事は耐え難く辛い事です。



お子さんがこの状態だと気づいた親御さんは、

とにかく今すぐに黙ってください。

叱責はもっての他ですし、励ます事もやめましょう。

「何があっても黙ってそばに居てくれる温かい人」になってください。

それは傷ついたお子さんの心を心底から癒します。

傷が癒えれば、お子さんはまた立ち上がれる日が来ます。



また、人間関係依存症の当人である方は、

この事をよく肝に銘じておいてください。

相手から非難される事は辛い事ですが、

どんなに人から非難されようと、あるいは逆に褒められようと、

あなたのあなた自身の価値は1ミリたりとも下がりませんし、また上がる事もありません。

あなたはあなたです。

人の思惑を実現する為にあなたは生きているのではありません。

人を悲しませたり迷惑をかける事でなければ、

あなたはあなたの好きなように振る舞ってください。

そうすればあなたと相性の悪い人は去っていきますし、合う人はあなたの周りにとどまります。

こうしてできる人間関係は、あなたを幸福にします。

全ての人間に好かれる、という不可能に挑戦する必要はありません。

それはあなたを逆に壊してしまいます。

あなたらしく生きる事を大切にしてください。