2018年09月23日 00:18  カテゴリ:子育てカテゴリ:勉強カテゴリ:

学校の目的



「人間であるからには、すべての人が人間らしく生きてゆけなくては嘘だ。そういう世の中でなくては嘘だ。(中略)
だが、今のところ、どんなに僕たちが残念に思っても、世の中はまだそうなってはいない。人類は、進歩したといっても、まだ、そこまでは行きついてはいないのだ。(中略)
そもそも、この世の中に貧困というものがあるために、どれほど痛ましい出来事が生まれてきているか。どんなに多くの人々が不幸に沈んでいるか。また、どんなに根深い争いが人間同士の間に生じてきているか。」

原作 吉野源三郎
漫画 芳賀翔一
2017年8月24日(株)マガジンハウス発行
『漫画 君たちはどう生きるか』
より抜粋



ここ十年来、入試過去問ばかり読むのに追われ自分の為の読書がさっぱり出来ませんでした。

昨年、この本が一大ブームとなって書店の棚を飾っていたので、読みたくて読みたくて仕方なかったのですが、ようやく今日読む事が出来ました。

本論からは外れるものの。痛く心に残ったのが、冒頭に抜粋させていただいた文章です。

この本の舞台は1937年の東京です。

81年が過ぎた現在、技術は格段に進化し、文化は洗練され、経済規模も飛躍的に拡大しました。

しかし冒頭に抜粋した、人の生き方は、なんら変わったでしょうか?

大平洋戦争に敗北し、その後の高度成長期、昭和終焉期の狂乱景気を経て、そしてそれらは脆くも崩れ去って、同じところに帰って来てやしないでしょうか。

というより、真に解決せねばならない問題は当時から手付かずのままに放置されて来てしまったのではないでしょうか。

昭和初期の人々からすれば、我々は想像だにし得ない世界を今生きています。

しかしながら冒頭にあげた問題は、そこだけ見れば余す所なく現在にそのままあてはまってしまいます。

つまりこれは、どんなに生活の様式が変わろうと、仮想現実の世界を電子機器の発達が生み出すまでになっても、我々は全く何の進歩もしていなかった事に他なりません。

私も含め、近代から現代に至るまでの人間は、自分自身をどうするのか、どう修めるのかを極めておろそかにしてきてしまったようです。

教育者として汗顔の至りであります。

自分を修める、貧困から抜け出すために最も有効な手段は「学ぶ事」に尽きます。

学校の本来の目的もそこにあるはずです。

これは塾生に常々言っている事ですが、これからの日本は、まだ世界のどこの国も経験したことのない未曾有の危機に突入していきます。日本がそれをどう乗り越えるのか、世界中が注目しています。

日本が危機を乗り越える事が出来れば、それはそのまま同じ危機を迎えようとしている、現在のところ「主要国」と呼ばれている国々を救う貴重なリーディングケースになります。

そしてそれを担うのは、今私が教えている子供達の世代です。

だから子供達、多少は面白くなくても、気に入らない事が有っても、とにかく学校で学ぶ事を大切にし、自分で考える力を養い、そしてもしも自分が頭が悪いと感じているなら、その代わりに詰め込めるだけの知識を頭の中に詰め込んで、その総量で勝負のできる人間になって下さい。

そうでなければ、極めて苦しみの多い人生を送る事になります。日本の存続も危うくなります。

そうならないために、学校というものをうまく活かして下さい。

学校はそのためにあります。

『君たちはどう生きるか』そして「学校をどう活かすか」

しっかり考えて下さい。










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