2018年10月28日 09:35 カテゴリ:子育てカテゴリ:勉強カテゴリ:塾
スマホ、ゲームの使用時間を減らした実例
さて、みなさんこんにちは。
長い硬い暗い!でおなじみの仲川学院のブログです。
どうも敬遠されている節がありますので、長いのはともかく、なるべく楽しく書いてみようと思います。しばしお付き合いを。
世のお父さんお母さんを悩ませている事案にお子さんの電子機器の使用過多が有ります。
本日はそれを減らした実例を書いてみようと思います。
登場するのは、中3にして受験生の権兵衛君であります。
権兵衛君は通塾週に一回の、素直でとても良い子なのですが、とても内気な子です。
週一回通塾ですと、一週168時間のうち彼にかかわれるのはほんの1時間40分しかありません。
なので勉強を教えるというよりは、日頃の学習管理とその進捗の把握、勉強の仕方とポイントの指導がメインになります。
そうして自分で進めた勉強の中から分からない所を塾に持ってきて訊くというのが必須のスタンスになります。
ところが権兵衛君、過去にそれを言ってひどい事を言って怒られた経験が多かったのでしょう、「分かりません」がどうしても言えません。
こちらが理解度確認のための質問をしても、何も言えず、ガクガクブルブル震えて固まってしまうばかりです。
権兵衛君フリーズを発動させてしまいます。
(固まった権兵衛君イメージ)
こうなるとらちがあきませんので、「分からない事を分からないと言えるのは勇気だ」と諭し、「分かりません」と言った時は大いにほめてやる事にしました。
そうしたところ、権兵衛君、変わってきました。積極的にとまではいかないいきませんが、質問が出来るようになってきました。
コミニケーションが取れるようになってきましたので、彼に「何を、いつまでに、どのくらいやるか」を明確にして学習計画を立ててやれるようになりました。
ところが権兵衛君、家庭学習がなかなか進みません。
もう受験も迫ってきて後が有りません。
止むを得ずお母さんにも来てもらって、授業終了後、作戦会議です。
(画像はイメージです)
権兵衛君の1日をお母さんから詳しく聞きだし、その結果明らかになったのは、権兵衛君のゲームのやり過ぎでした。
私にさすがに怒られると思って、今まで言い出せなかったのでしょう。ですがお母さんにはバレバレです。
お母さんおそるべしであります。
「もうお前のゲームなんか全部捨ててやる!」
とお母さん怒り心頭であります。
さて、ここからが私の出番です
受験は長丁場です。どんなに立派な計画を立てても、息抜きや予備時間を設けておかなければ、それがネックになり失敗します。
失敗は挫折になり、挫折は次の挫折を招き、ひどい時には子供の努力する意欲を完全に奪ってしまう事があります。
不登校、ニート化の原因になることさえあります。
なので、「勉強やったら楽しくゲーム」
となるように、権兵衛君が朝起きてから寝るまでの生活の仕方を詳しく聞き取り、学校課題をやる時間、自分の勉強をやる時間、そしてゲームの時間をバランスよく配置して1日の生活計画を立てました。
我慢だけさせるのは良くありません。必ず失敗のもとになります。
我慢すれば良い事が有るという事を繰り返し体験させる事が、我慢強い子を育てるには絶対に必要です。
まあそんなこんなで、お母さんも納得し、良い学習計画ができたなあと思っていたら
ほんとうの問題はその後にあった
ところが権兵衛は何か言いたそうにもぞもぞしています。
どうやら重要な事を隠しているなと勘が働きましたので、
「勇気を出して言ってみろ。今勇気を出さないと全て台無しになるよ。また苦しい生活に戻ってしまうよ」
と彼に言ったところ、
「クエストが有るんです」
と泣きそうな顔で権兵衛君が言いました。
クエスト? なんだそりゃ。
良くは分からないのですが、定期的にゲーム画面を開いてゲームしないと、ランクと言うのか、スキルが下がるようになっているらしいのです。
ゲーム恐るべしであります。とにかく子供がやり続けなければならないように設計されているのです。
お母さんまたぶちギレ。
ですが私は彼をほめてやりました。
「よくぞ勇気を出して本当の事を言ってくれた。これでまた本当に実行出来る計画を練り直せるね」と。
何度も言いますが、我慢だけさせるのは必ず良い結果にはなりません。
そのクエストというやつに合わせた計画を練り直しました。
結局夜中の12時を過ぎるまでの大仕事になりましたが、ようやく本人もお母さんも納得出来る、ゲームを取り入れた学習計画ができました。
その結果、
今まで横ばいを続けた彼の成績は、20番も上がりました。
塾へ来る彼も意欲的に変わりました。今度はもっと成績が上がる兆しがようやくみえてきました。
ゲームを断絶させるのではなく、ゲームを利用して、上手に学習計画を立てる。
ご参考までに
Posted by 仲川学院
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