2018年10月18日 23:26 カテゴリ:子育てカテゴリ:勉強カテゴリ:塾
助けて欲しい時に助けて下さいと言う勇気
精神保健福祉士一般養成学校時代の恩師の教えにこういうのがありました。
「自立とは一人で生きる事を目指すのではない。正しい依存関係を築く事だ」
未だにこの言葉をよく思い出します。
かつての教え子に先立たれた今は、とりわけ身にしみます。
我々の社会は、互いに助け合う事で成り立っています。
例えば、
今日食べる米を、私は農家の方々に頼っています。農家の方は私の払うお金に頼っています。
病気になれば医師に助けてもらいます。医師は私達の払う実費と健康保険制度に収入を依存します。
誰も一人では生きていけませんし、一人で生活を完結させている人間を私は知りません。
自分ができない事は「できません」というのは当たり前の事です。
「できないから誰か助けて下さい」というのも、極めて自然な話です。
もちろん、自分でできる事なのに、大変だとかめんどくさいなどの理由で人にやってもらう事は論外です。なのでこれは別の話として置いておきます。
人に助けを求めるには勇気がいります。恥をしのぶ覚悟もいります。
ですがそれを乗り越えて「助けて下さい」というのは、私は勇気ある正しい行為だと思います。
「先生、この問題が分かりません。教えて下さい」と言えない子がいます。
おそらく、過去にそう言った時に、ひどく誰かに怒られ続けた事があったのでしょう。
それで萎縮する気持ちは良く分かります。
しかし良く分かるからこそ、私は「教えて下さい」「助けて下さい」と子供が言えなかった時、敢えて厳しく叱ります。
逆にそれが言えた時は、「偉かったね。勇気を出して分かりませんと言えたね」と、精一杯ほめてやります。そして出来る限り分かりやすく、そしてあたたかく教えてやります。
もう自分の力ではどうしようもなくなった時、子供が「助けて下さい」と言うのは、私は勇気だと思います。
周囲の大人は、力の及ぶ限り、助けてやろうではありませんか。
子供が絶望し、命を落とす前に。
Posted by 仲川学院
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